設立への思い

今ならそんなに力して言うようなことでもありませんが、
若い頃の私は女性の自立は経済的自立にありと信じて、結婚し、子どもを3人産んだ後も勤め通しました。
結婚後約20年経った頃、夫の母親・私の父親との同居を開始。
どちらも85歳過ぎごろから認知症が進み、介護の必要に迫られながらも
お年寄りは「家族の中にいること」が幸せだと思い込み、無理をして勤めていました。

しかし、家族だけの負担では、あまりにも犠牲が大き過ぎることを実感。
認知症老人とその家族のためには
家庭でもない、また既存の施設とも違う、
安心して暮らせることのできる規模の小さい宅老所・グループホームのようなものが必要だと確信。
勤務先を退職し、仲間と一緒に「今井あんきの家」を創りました。

2000年5月、89歳にて父親が逝去。2005年3月、97歳にて夫の母親が逝去。
どちらも、あんきの家で穏やかに見送ることができました。

利用者のお年寄りが環境を変えることなく、
できるだけ長く過ごしていただける場所にしたいと思っています。

創業者/会長 村田 惠子

映画「折り梅」

折り梅
  • 2002年夏公開
  • 監督:松井 久子
  • 主演俳優:吉行 和子/原田 美枝子/トミーズ雅
  • 原作:「忘れても、しあわせ」小菅 もと子

痴呆(認知症)がテーマの映画「折り梅」は100万人もの方が鑑賞した人気作。ご縁があり「今井あんきの家」のお年寄りがこの映画に出演しました。当時施設長だった私も、にわか俳優になりました。

音楽療法の様子
左から、理事 奥村氏/トミーズ雅氏/村田
2001年5月29日「今井あんきの家」にて

経歴

1941年
愛知県犬山市今井にて出生
1962年
名古屋大学医学部付属看護学校卒業
1962~1969年
7年間看護師として勤務
1969~1997年
社団法人尾北医師会の准看護師・看護師養成所にて28年間看護教員として勤務
1995年より副学校長を務める
1994年
厚生省看護研修研究センター幹部コース(17期生)終了
1999年11月
NPO法人犬山あんきにくらそう会 代表に選出される
2000年1月
「宅老所・グループホーム今井あんきの家」を開所 施設長を兼務
1994年・1997年
オーストラリア ビクトリア州バララット市QEセンター研修参加
2005年10月
認知症介護者に送られる「クロッカルゴールデン賞」受賞
2020年
代表を退任
会長に就任